コンセプト

皆様、はじめまして。「P2Oラボラトリー」代表の板垣仁です。これまで「プラスチックリサイクル」という再生技術の研究開発の長き道を歩んでおります。私どもはSDGs理念や海洋プラスチック問題が顕在化する以前から、プラスチックという自然の循環から外れた文明の利器を何とか再生しようと考え、数々の挑戦を続けて来ました。

私たちの生活に欠かすことのできないプラスチックの歴史は20世紀初頭まで遡ります。1907年、ニューヨーク在住のベルギー人で「プラスチックの父」と呼ばれるレオ・H・ベークランドが世界初となる合成高分子プラスチックを発明したのが、その始まりです。この素材は安価なコスト、成型のしやすさ、安定した生産供給能力など、とても優れた機能性を有していました。

以後、生活雑貨から工業製品まで、あらゆるシーンに溶け込む存在となったプラスチックですが、爆発的に増加したプラスチック廃棄物が適切な処理のなされないまま大地や海洋に投棄される問題が起こるようになりました。現在、海洋投棄されるプラスチックごみは推定年間800万トンと言われています。このままでは、地球にも動植物にも極めて致命的なダメージを与え得るリスクがあるのです。

「一度、人の手によって生み出されたものが、半永久的に分解されずに残り続ける」という極めて危機的な環境問題を抱えている私たちは、今こそ、「人の手で作り出したものを、また人の手で自然に還す」という再生活動を行わねばなりません。そこにこそ、私たちの明るい未来が存在します。私ども「P2Oラボラトリー」は、まさにそうした社会的・時代的な目標に即した「プラスチックオイルメーカー」を生み出しました。

「プラスチックオイルメーカー」は、その名前の通り、プラスチックを集めて燃料にするリサイクル装置です。熱分解燃料化(油化)システムを用いて、プラスチックの資源性とリサイクルによる環境負荷低減効果を可視化できる製品となります。とてもわかりやすく「資源再生」を捉えることができるので、分別や再生意識の啓発や促進だけではなく、自然環境保全と持続可能な開発社会に向けた教育分野からも大きな活躍を期待できます。

自然の循環と再生課題は、私たちの世代の使命です。「プラスチックオイルメーカー」を通じて、より多くの皆様が「資源再生の中にある正しい未来」を見出して頂ければ幸甚に存じます。